沖縄の正装で、ビジネスシーンをはじめ、結婚式やお葬式といった冠婚葬祭など、幅広いシーンで使われている「かりゆしウェア」。沖縄だと定番の服装ですが、その他の都道府県では日常的に着ているわけではありません。出張や知人の結婚式などで沖縄県に行った時に、どのように着こなせば良いのか悩んでしまうこともあるでしょう。
ここでは、かりゆしウェアの基本の着こなし方や、シーン別のコーディネートのコツなどをご紹介します。かりゆしウェアを着る時に、ぜひ参考にしてみてください。
目次
かりゆしウェアの基本の着こなし方
かりゆしウェアとは、暑い日が多い沖縄の夏を快適に過ごすために作られた服装のことです。「沖縄県内で縫製していること」「沖縄県らしさを表現したデザインであること」の2点が、かりゆしウェアの定義となっています。
かりゆしウェアの「かりゆし(嘉例吉)」は、沖縄の方言で「めでたいこと」「縁起が良い」などという意味を持つ言葉です。そのため、ビジネスシーンだけでなく、結婚式のようなおめでたい場でも正装として広く使われています。
一般的に、フォーマルシーンで着用するシャツは、裾をズボンに入れるものです。しかし、かりゆしウェアは暑い夏を快適に過ごすことが前提にあるため、男性の場合はフォーマル・カジュアルを問わず、シャツの裾はズボンの外に出すのが正しい着こなしになります。
裾を出すことで風通しが良くなり、涼しさを感じやすくなるのがメリットです。女性の場合は、裾をウエストインしたコーディネートで、スタイルアップさせる着こなしもあります。
かりゆしウェアに使われている生地は?
かりゆしウェアには、決まった生地の種類は特にありません。涼しく過ごすためのウェアなので、涼感があったり、通気性に優れていたりする生地を使うことが多いようです。
具体的には、通気性に優れた綿(コットン)や、速乾性に優れたポリエステルなどが生地に使われている素材として挙げられます。
綿・ポリエステル混紡の生地でできており、アイロンをかけずにすぐ着ることができるノンアイロンのかりゆしウェアも人気です。
シーン別のかりゆしウェアの着こなし方
かりゆしウェアは、学校や官公庁施設、銀行の制服、ビジネスシーン、結婚式、お葬式など、沖縄県内ではさまざまな場所で着用されているほど、地域に根付いたウェアです。
涼しさを感じやすく、暑い夏の日を快適に過ごしやすいため、沖縄以外の都道府県でも、クールビズに適したウェアとして注目を集めています。
ここからは、ビジネスや結婚式、お葬式といったシーン別に、かりゆしウェアの着こなし方をご紹介します。
ビジネスシーン
沖縄県のビジネスシーンにおいて、かりゆしウェアは欠かすことができない服です。夏場の暑い時期は、多くの男性・女性がかりゆしウェアを着用して仕事をしているほど、沖縄県では一般的なビジネスウェアとなっています。
ビジネスシーンにおいては、職場の規定や雰囲気に配慮すれば、基本的にはどのようなデザイン・カラーのかりゆしウェアを着用しても問題ありません。
中でも、さまざまな服装に合わられる白色や、爽やかな印象を与えるオフブルー・ネイビーといったカラーのウェアは、1着用意しておくと便利です。
サイズ感は商品によって異なりますが、ビジネスシーンではジャストサイズを選ぶと、しっかりした印象を与えられます。襟の形は、ビジネスシーンではボタンダウンが人気です。
一方で、開襟はカジュアルな印象になり過ぎるため、ビジネス用途では避けられる傾向にあります。
かりゆしウェアに合わせるボトムスは、男性ならスーツパンツやスラックス、チノパンが、女性ならスーツパンツやスカートが一般的です。短パンやデニムとのコーディネートはカジュアルライクになり過ぎるため、ビジネスシーンでは、基本的には避けた方が良いでしょう。
靴は革靴やパンプスを履くのが一般的ですが、服装に関しては職場による部分が大きいため、職場の雰囲気や規則を確認することをおすすめします。
ビジネスシーンで着用するかりゆしウェアについては、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご確認ください。
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結婚式
結婚式の際は、お祝い事に適した華やかで明るいカラーのかりゆしウェアを着用するのがおすすめです。白一色は新郎新婦の服装と、黒一色のものは喪服とかぶるため、真っ白や真っ黒なかりゆしウェアを結婚式で着るのは控えてください。
ただし、白色や黒色にデザインが入っているかりゆしウェアなら着用することができます。
ボトムスは、男性なら白や黒のスラックス、チノパンを、女性なら白のスカートやパンツを合わせると良いでしょう。結婚式の雰囲気次第では短パンやデニムで参列することもできますが、基本的には避けた方が無難です。
また、靴は一般的な結婚式と同様に、革靴やパンプスといったフォーマルな靴を選ぶのが基本です。ビーチで結婚式を行う時は、モカシンやサドルシューズ、サンダル、ミュールなどを履けるケースもあります。
ドレスコードは結婚式によって異なるため、新郎新婦に確認を取っておくと安心です。
サンエーでは、フォーマルなシーンに適したかりゆしウェアも取り扱っています。
結婚式で着用するかりゆしウェアの選び方などについては、以下の記事も併せてご確認ください。
お葬式
かりゆしウェアは、お葬式やお通夜といった弔辞の時に着ることもできます。喪服として着用する際は、故人やその親族に対して失礼にならないものを選ぶことが大切です。
お葬式用には、無地で真っ黒のかりゆしウェアを用意しておきましょう。色の違いが目立ちやすいので、濃紺などの黒色に見えるものではなく、濃い黒色のウェアを選ぶことがポイントです。
また、ボトムスは黒色で光沢のないものを用意してください。一般的な葬儀の際に着用する、喪服用のボトムスを選べば問題ありません。
お葬式用のかりゆしウェアについては、以下の記事でも詳しく解説しています。お葬式用のかりゆしウェアを探している方は、ぜひご確認ください。
普段使いしたい時のコーデの例
沖縄県内ではビジネスウェアとして使われることが多いかりゆしウェアですが、カジュアルなシーンで着用することも可能です。
例えば、鮮やかなカラーやデザインのかりゆしウェアにチノパンを合わせれば、夏らしさを感じる爽やかなコーディネートに仕上がります。ネイビーのかりゆしウェアに、白色のボトムスを合わせるのもおしゃれです。
私服として使っているパンツやスニーカー、サンダルなどとかりゆしウェアを合わせて、カジュアルなシーンでも活用してみてはいかがでしょうか。
かりゆしウェアで暑い夏を涼しく過ごそう
沖縄の夏の日向けに作られたかりゆしウェアは、暑い日を快適に過ごすうえで役立つアイテムです。
ビジネスシーンのコーディネートに使うことが多いですが、カジュアルファッションに合わせてオシャレを楽しむこともできます。沖縄県内では結婚式やお葬式でも着用できるため、夏に向けて用意しておくと便利です。
暑い夏を乗り切るために、かりゆしウェアをぜひ用意してみてはいかがでしょうか。